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インタビュー

坂本明美さん市原市社会福祉協議会辰巳福祉ネットワークいきいき部会部会長

困った時に頼りになる 人と人とのつながりを

朝10時。ケアハウス辰巳彩風苑内にある辰巳ふれあいセンターには、元気いっぱいのボランティアたちが三々五々集まってきます。ここは、市原市社会福祉協議会辰巳台支部辰巳福祉ネットワークの事務局。みんなワイワイ楽しく、そしてテキパキと業務をこなしています。そのなかのひとり、やさしく周りを思いやりながら仕事を進めているのが、坂本明美さん(69)です。
 坂本さんは、6つある辰巳ネットワークの部会のうち、高齢者の心豊かな暮らしを助ける「いきいき部会」の部会長として活躍しています。10数名の部員を束ねて、年間を通してさまざまな事業を展開するパワフルな女性。年2回の健康講座、年4回の男の料理教室、毎月のおしゃべり会。地域内小学校の「総合学習」に協力して、昔の暮らし体験の講師を派遣するなど、大忙しの坂本さんを支えるのは、20年間従事した介護現場での経験がものをいっています。

主婦が地域の担い手に

家庭の主婦だった坂本さんは、当時小学生だった娘のガールスカウト活動を通じて知り合った人々の縁で、特別養護老人ホームに勤め始めました。「私計算好きだから、会計係をやりたい」、ガールスカウトの仲間にそう発した一言が、その後の人生を変えたと振り返ります。
 「大切なのは自分自身を表現してみること。そうすれば、周りからも私という人間は、こういうことができると理解してもらえる。そして、こんなこともやって欲しい、この仕事に就いてみないかと、どんどん人生が拓けていったのです」
 坂本さんは大変な努力家で、高齢者の介護の傍ら、介護福祉士やケアマネージャーなどの資格を次々に取得していきました。「貴重な資格を取らせていただいたこと、それに向けて猛勉強したことは、自分にとって本当にラッキーだった」と振り返ります。
 「最初は、本当に素人。例えば認知症の人は、ごはんを食べたことも忘れてしまったりするのですが、『さっき食べたばっかりでしょ!』と杓子定規に対応することしかできなくて。でも経験を重ねるうちに、利用者さん一人ひとりの思いだとか、どう接すればいいのかなどが分かるようになっていったのです」

自分らしい暮らしをいつまでも

定年退職後も坂本さんは、すぐに地域の福祉活動に積極的に参加。民生委員として、高齢化した地域の一人暮しの老人のよき相談相手になっています。しかし、地域が急速に高齢化していき、ますます人と人との縁や助け合いが無くなっていく社会に不安を感じるそうです。
 そこで坂本さんは、たすけあい「辰巳ねこの手」のコーディネーターとして活動を開始。「辰巳ねこの手」は、日常のお困りごとで、気がねなく頼んだり頼まれたりできる、低額のサービスを提供する、地域住民が支え合う会員制の集まりです。外仕事は、草取り、庭木の剪定など。家仕事は、部屋の掃除、買い物、病院の付き添いなどの依頼が多く寄せられているそうです。特に坂本さんは、8人いるコーディネーターの中でも、認知症気味の高齢者の支援など難しいケースを担当することになっていて、大変貴重な存在となっているそうです。
 誰かにお手伝いして欲しいが、どこに頼めばいいのかわからないといって、最後にねこの手にたどり着く高齢者が多くおられるとのこと。
 「私たちの活動は、社会的な制度の足りないところを埋めているのです。この活動がもっと多くの地域に広がっていくことを願っています」と坂本さん。
 「ボランティアは、義務だからではなく、どうせやるのなら楽しくやらなきゃ」と、今日も元気いっぱいの坂本さんです。

参考資料
市原市社会福祉協議会辰巳台支部
http://www.ichihara-shakyo.or.jp/sb09_top.html